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author : optical engineer

苦い方のキングダムの感想。皮膚感覚に訴えかけてくる娯楽的辛さのある映画でした。

春の暖かさにやられたか夜更かしして映画を見ていたからか(明らかに後者)、数年ぶりに会社の最寄駅を乗り過ごしました。すぐに気づいたのですが、もったいなかったのでまたうつらうつらしてみたりして。

 

キングダム/見えざる敵

https://m.youtube.com/watch?v=T7xGu-SnWUk


サウジアラビアで起きたテロで同僚を殺されたFBI隊員が、政治的な思惑で公式な組織活動が認められなかったため、僅か4人で乗り込んでいって捜査する話。


こちらが、つい最後まで見てしまった映画。ディープ・ウォーター・ホライゾンからパトリオット・デイを見ようとして、こちらに浮気した、という監督つながりの経緯。


冒頭のテロの時点で雰囲気が危なくて、「この映画には安心できる瞬間は1秒も訪れません」という前提が引かれてそれっきり全く油断できない。サウジアラビアでテロの捜査をする話だと知っているから本国で死ぬことはないだろうと思って見ていられるけれど、それでも頭の片隅には、本国で酷いことになるんじゃないかという考えがずっと残っていました。


なんだかんだでサウジアラビアに入ってからも、すぐそこで撃たれて死ぬんじゃないかと全く気が気でない展開が続いて。これは多分にレイアウトの巧さもあって、どこかから覗いているようなカメラワークであったり、あるいは決して全体を見通せないレイアウトであったり、とにかく「見えないところに何かある気がする」という気分がずっと続きます。

 


最後のアクションシークエンスも、情報なし・支援なし・時間なし、ただし装備と腕は十二分という、圧倒的に強いけれど全く状況が好転しないというストレスが延々続いて胃に悪かったです。


刑事物として見ても十分面白くて、相棒あたりで翻案したら案外ハマるんじゃなかろうかしら、と思いました。